2017年07月06日

ヒアリ to ヒト

さっき幹に触れた時に登ってきたのだろう、小さなアリンコが腕にトコトコ、湿気の多い時期にフーッフーッと吹き飛ばそうとしても、なかなか離れない。そんな少女に傍らの女の人が何処かニヤリと声を掛けた。「 ヒアリ?」「 あ、違うと思います・・・ 」「 コワいわよね 」

神さまに祈りを捧げた後、お堂の中で人々は先ほどの続きを始める。「 昨日ヒアリに似たアリを見付けたので殺しました 」「 それは良いことをしましたね 」
礼拝の帰り道、少女の耳から先ほどの言葉が離れない。‘ イイコト ’・・・・・・

道の途中で少女はいつものように、擦れ違う鳥や木々や草花に挨拶をする。「 おはよう おはよう♪ おはよう! 」新しい風の中の様々と出逢う。切り株のキノコが、すっかり美味しそうに育っているけど、騙されちゃいけない、大概は毒キノコ、でもとてもキレイ!

ふと、歩道の脇の土砂を小さなモグラ穴みたいに、こんもり高く積み上げて、立ち止まって見ればアリたちが皆で忙しく働いている。「 きれいだなぁ・・・」朝陽に細い身体を煌めかせながら、星の子らが踊っている様だ。近くに別の種の小さなアリが歩( あり )いているが、喧嘩になることなく棲み分けが出来ている。

・・・彼らと比べてヒトはどうだろう。人同士で戦ってばかり。そしてヒト以外のものより随分と偉そうに振舞って、手前勝手に命に優劣付けて、自分たちのその時の都合で、平気で殺してしまう。
‘ イイコトをしましたね ’  ・・・とても情けなくなる。

‘ 外国から来た悪いアリを見付けたら、殺してください。敵です、脅威です。放っておけば、どんどん増えて、この国のヒトたちを殺すでしょう。’
そうしてヒトたちは、そのオフレ通り、ヒアリかとヒヤリとすれば平然と抹殺し、小さなコドモ達はアリや昆虫を、闇雲にあどけない足で踏み拉く。

害虫。害鳥。ガイ・・・ジン・・・? あれはキケンジンブツだと言って、村八分。ヒトの世の歴史は、何処を取っても無智で愚かな、自我ののさばる世界だ。
‘ 潰せツブセ、乗っ取られる前に、悪い外敵をコロシテしまえ。’ ヒアリとヒトが、まるで重なる。そんなに容易く潰せるものか!

少女は幼い頭で考える。自分は簡単に潰せぬと思えば、ヒトらの声が聴こえてくる。「 じゃあどうするの?ヒトが殺されてもいいの?蚊も鳥( インフル )も、スズメバチも全部ヒトの敵なんだよ!放っておけばこっちがヤラレル、殺すのは仕方がないじゃないか、自分が被害に遭わなければいいっていうの? 」
少女は哀しくなる。自分の小ささが不憫になる。アリたちが不憫になる。そんな風にばかり言う人たちもまた不憫だ。

そして、こう思った。・・・・・・大事なことは、何も考えずにいちゃいけない、って事。何が出来る?自分の本当の心を、一生懸命に遣う事。きっと皆んなが、心で沢山考えなきゃいけないんだ。けれど、私がどんなに言っても、通じないオトナが沢山いる。言っても判らないコドモも同じぐらいいる。そしてその人たちの多くは、皆んなが賛成すれば急に、そうだそうだと言い出す。なんだかイヤだけど、そんな人たちも友達だし好きだし、ちょっと解る。

だから私は、一人で考えるんだ。そして、私みたいに心を遣って考えてる人に、いつかどこかで出会って励まし合うんだ。そんな中で、どんな答えが見えるのかな。一杯いっぱい考えて、そして納得ゆくことを出来るかしら。でも多分、皆んなでルールを一つに決めても、完璧はなくて、いつも穴だらけなんだと思う。それをまた何度も考え直してゆく、終わりはない。だってこの世は、新しい時の中で新しいものが生まれて、溢れているんだもの。

少女は取り敢えずしゃがみ込み、雨で崩れた家の修理復興に、せっせと精を出すアリたちに、小石で囲いを作ってやった。これに気付いた人は、何処かの子供がアリのために作ったのだろうと、想像し、心を遣い、決して蹴散らしたりせず、除けて通るだろう。そして、アリを庇う者もいるんだなと、そっと心の片隅に憶えているだろう。

私は少しずつ少しずつ、心と頭で一杯考えて、そうして、自分が納得できるような立派な大人の人に、いつかなれるかしら。・・・わからないけど、私が出来ることを、ずっと一人ででも、やってゆこう。

そうして、少女は家に帰って、学校の宿題はやらないままで、夜遅くまでかかって、『 ヒアリとヒト 』というタイトルで、拙い紙芝居作品を書き上げた。誰かに、届くかな。
明日は、七夕、お星さま、きっと沢山の皆んなの心に、私の想いが届きますように・・・!
posted by はるな at 22:12| 東京 ☀| 日記 | 更新情報をチェックする

2017年07月02日

とぎせん

こどもたちも、かかわってるんだね、せいじってさ。
おとなのひとたちに、つたえてね、せんきょいきましたか、ぜひいってねって。
ぼくたちのみらいのためにも、へいわをつくるひとに、いれてくださいね、って。
おとななら、よくかんがえられるでしょう、おねがいしますねと。
こどもからまなぶこと、おとなにもいっぱいあるよ。
こどものことばには、ちからがあります。
それをむしするおとなもおおいけど、いろいろあきらめないでくださいね。
こどももおとなも、みんなでつくるよのなかです。どうぞよろしくね。
posted by はるな at 17:03| 東京 ☀| 日記 | 更新情報をチェックする

2017年07月01日

ばあすでい

連日友人のお誕生日。ささやかながら、お祝いできる幸せ。
あわただしき毎日の細かい出来事の中で、浮いたり沈みかけたり。小さなことが切っ掛けになり、気付かぬ内に招かれる心の景色。
散歩の中で、遠い子供の頃に観た風景に再会したりして、湿気も酷いし、クチナシの甘い香むせぶ、夢の中みたい。けれど向こうに見えるのはスカイツリーだから、昔ではないってこと。
友達も自分もみんな結構、歳を取ったね。身体や心、置かれている状況にあれこれ変化はあっても、建物や道や、映る景観は、ずっと変わらないようで、よく見ると大分草臥れていて、それでも変わらぬ何かがあって、親しく笑い合えることの嬉しさ。夕風、西の空の美しさ心地良さ、新しい時間の清々しさ。大丈夫。
離れ離れになっても、何処かで繋がっている心と心、・・・互いの信頼があればこそだ。
親しき人たちの誕生日を機に、私まで心解れる。
ああ、‘ この世に生まれた日 ’って、ホント素晴らしい。♪ ばあすでいに祝福あれ!
posted by はるな at 21:25| 東京 ☀| 日記 | 更新情報をチェックする